【発想のカギ】GOのプロクリエイター×ごちめしの公開ブレストをレポート

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2021.04.28

【発想のカギ】GOのプロクリエイター×ごちめしの公開ブレストをレポート

「ごちめし対談企画」第5回目に登場いただいたThe Breakthrough Company GO(以下、GO)代表取締役PR/クリエイティブディレクター・三浦崇宏さんとのトークをきっかけに、同社のプロジェクト「プロブレ」に「ごちめし/さきめし」が参加しました!

2020年にGOがスタートした「プロブレ」とは、プロによるブレスト(ブレインストーミング…ディスカッションしながら自由にアイデアを出しあい、課題の解決策を模索する手法)のこと。新型コロナウイルスの影響で困窮する企業に対し、GOのクリエイターとプロデューサーがブレストを通じてアイディアを無償提供する取り組みです。

「GOのクリエイターとプロデューサーが、応募者の事業を成長させるための施策をガチで考える」と打ち出された同プロジェクト。前回の実施時には、約200社の企業から問い合わせが殺到。そのなかの50社へプロブレを実施し、新規事業や地域活性に向けたプロモーション施策などが生み出されました。

(左上から時計回りに)富永敬さん(GOクリエイティブディレクター)、今井(ごちめしを運営する株式会社Gigi代表取締役社長)、木谷謙介さん(GOビジネスプロデューサー)、杉山隆志(株式会社Gigi取締役・事業開発担当)、古川賢人(株式会社Gigi取締役founder)、三浦さん(The Breakthrough Company GO代表取締役PR/クリエイティブディレクター)

4/15に行われた私たち「ごちめし/さきめし」のプロブレでは、ギフトサービス「ごちめし」に限定した2つの課題について考えていただきました。そこには私たちのサービスだけじゃなく、さまざまなことに応用できる“クリエイティブのヒント”がたくさん。その貴重なディスカッションの様子と、GOからいただいたアイデアをレポートします。

(1)「ごちめし」をより魅力的なギフトサイトとして認知向上するには?

(2)ビューティー領域など、食事以外のジャンルにもサービスを広げていきたい

それではまず、プロブレの内容をお届けする前に「ごちめし」のコンセプトやサービスがスタートしたきっかけをご案内します。

私たち「ごちめし」のミッションは日本の“ありがとう”を増やすこと。

2019年10月にスタートした「ごちめし」は、アプリを通してどこにいても、誰にでも気軽に食事をご馳走できるサービスです。そのミッションは日本における「ギフトを贈る習慣」、いわば「ありがとう」の回数を増やすこと。

代表の今井がこのサービスを手がけたきっかけは、3.11でした。「困っている人たちを見て、移動手段がなかったり食事が行き届いていないときに、離れた場所にいても食事を届けるサービスができないかな? と考えました」(今井)

サービスのルーツであるイタリアの文化「サスペンデッドコーヒー」とは?

「ごちめし」のルーツとなったのは、イタリアにある昔ながらの習慣「サスペンデッドコーヒー」です。サスペンデッドコーヒーとは、飲みものや食べものを必要としている誰かのために、自分のコーヒーを買うときに“誰か”のぶんも料金を支払う文化。お店の人の裁量で、先払いされたぶんのコーヒーを後ろに並んでいる人にサービスしたり、ホームレスの方に渡すなど、いわば“おすそ分けの輪”とも言える伝統文化です。

その文化に加えて、北海道・帯広市の定食屋「結」で提供されているサービス「ゴチメシ」がヒントとなり「ごちめし」は生まれました。ゴチメシは結の店主・本間辰郎さんが「地域の子供たちに地元食材のおいしさを知ってほしい」とはじめたサービス。サスペンデッドコーヒー同様、お客さまが後から来店する“誰か”のために先払いできる仕組みです。

キャッチーなネーミングに惹かれた今井が帯広を訪れ、「ごちめし」としてアプリ化することを快諾いただき、リリースに至ったのでした。

ごちる人がサービスに関わる手数料(10%)をメニュー代金にプラスして支払う仕組みも、「ごちめし」の特徴の一つです。登録店舗には料金面での負担がいっさいありません
「ごちる方に、のし代や送料を払う感覚で手数料を払っていただく形にしました」(今井)

さらに2020年、新型コロナウイルスによるパンデミックを受け「ごちめし」の機能を利用し、先払いすることで飲食店を応援できるサービス「さきめし」が誕生。そして今年2021年には、登録店舗を社食として利用できる「びずめし」もスタートしました。

「びずめし」は、企業・団体が働く人に対して毎月決められた金額(企業・団体によって指定可能)を付与し、その金額分を「ごちめし」登録店で自由に使えるという“社食サービス”。福利厚生としてだけではなく、地元の飲食店を利用いただくことで地域活性化をも目指しています。

ローンチから約1年半、さまざまなサービスに発展している「ごちめし」ですが、そこからGOに解決してほしい課題が出てきました。「ごちめし」から派生したサービスが話題になるなかで、私たちが本来「ごちめし」を通して広めたい「ギフトを贈る習慣」が思いのほか浸透していない、ということ。

「ごちめし」が抱える2つの課題をGOが解決!

「ごちめし」やそこから派生したサービスの特徴・強みを踏まえて、GOに「ごちめし」のブランディングに関するアイデア出しをお願いしました

「現状『ごちめし』の考える想いやサービスの魅力を伝えきれていない、という点に苦慮しています。コロナ禍における『さきめし』で広がった飲食店支援・店舗とのつながりやユーザーをよりロングスパンで応援するために、大元である『ごちめし』をギフト・プレゼントサービスとして認知向上させたい。結果的にさらなる飲食店支援に繋がことを望んでいます」(今井)

そこで私たちのミッションである「ギフトを贈る習慣」を広め「ありがとう」の回数を増やすべく、ごちめしの認知向上&サービスの広げかたをGOのみなさんにご相談しました。具体的に「ごちめし」が解決したい課題は、下記の2つです。

●課題1 「ごちめし」をより魅力的なギフトサイトとして認知向上させるには?

●課題2 ビューティー領域など、食事以外のジャンルにもサービスを広げていきたい

プロブレは実装の責任者であるGOビジネスプロデューサー・木谷謙介さん(右上)、発想の責任者としてGOクリエイティブディレクター・富永敬さん(左上)に担当いただきました

まずGOのお二人から、「ごちめし」の現状について5つの質問が。「ごちめし/さきめし」の取締役founder・古川がアンサーします。

(1)登録店舗の範囲や、利用価格帯は?

古川:「登録店舗は5大都市圏(東京・大阪・福岡・名古屋・札幌)を中心に、登録店は47都道府県を網羅しています。利用金額の中央値は『さきめし』も合わせて5000円くらいですが、ギフトを贈る『ごちめし』で限定していえば3000〜5000円ほどでしょうか」

(2)ユーザー層はどのあたりですか?

古川:「男女比では男性が多く、特に30〜40代の男性が多い傾向にあります。ギフトサービスは若い女性の利用が多い市場なのに、そこに広まりきっていないんですよね」

(3)その30〜40代の人はどんなシーンで誰に“ごち”ることが多い? 

古川:「普段使いというよりは誕生日や母の日などの記念日と、年間行事のタイミングでプレゼントとして贈る方が多いです」

(4)「ごちめし」の強みは?

古川:「店舗に登録いただく際に難しい手続きが不要なため、メジャーなチェーン店だけじゃなく、地元に根付いた個人店も多く登録いただいていること。社食サービスの『びずめし』ではそれが強みになっていますが、「ごちめし」ではいきていないというのも課題」

(5)現状、どんなマーケティングをされていますか?

古川:「デジタル・アナログ含めてあまり広告は打ち出しておらず、主にSEOの戦略とSNS(Instagram、Facebook、Twitter)を利用しています。それに加えて、年間80本くらいのニュースリリースを出して広めていく戦略を取ることが多いですね」

上記を踏まえて、まずはGOのお二人の見解をうかがいました。

「ごちめし」のユーザー特性や強みを聞いた、GOの見解は?

「『日本におけるギフトの回数を増やす』という志(こころざし)がおもしろい! “ありがとう”を可視化する素敵なサービスですね。まず食で応援ができることが『ごちめし』の強みだと感じます。食べ物という切り口が分かりやすいし」とお二人

富永さん:「現状、使用するタイミングはハレの日が中心になっているというのも大きなヒントですね。難しいのは『離れていないといけない』という点。相手が近くにいて会えるなら、ごちらずに一緒に食事したいし。なので一回使ってみる、というような手軽な企画を立てて利用するハードルを下げてみると、使う機会が増えるのかなと感じます」

木谷さん:「『贈る』となると(仲のいい友人や近親者などに)対象が狭まってしまうので、そこのハードルを下げるといいのではないでしょうか。“ハレの日に向けたサービス”ってイメージや内容を限定してしまうと、利用頻度や利用率も狭まる。もっと気軽なニュアンスにして『ありがとう需要』を喚起するブランディングが必要なんじゃないかな」

●ポイント

・「ありがとう」需要を喚起していく必要がある

・記念日以外のシーンでも利用したくなるハードルが低いサービスも考える

課題に対する、GOのアンサー。

▶︎グループギフティング

富永さん:「不特定多数の人にギフトを贈る文化は素晴らしいけれど、シャイな日本人の性質から考えると、習慣化するには距離がある気がします。なので不特定多数に『贈る』よりも、もう少し関与が高い人へ向けた『贈る』機会と絡めるもありじゃないかな。例えば……」

●「差し入れごちめし」

富永さん:「駅伝の時期に『母校にごちめしを贈ろう』というシチュエーションなら、『おいしいものを食べて頑張れよ!』というような“食を通してエールを送る”意味あいも持って、もう少し『関与が高い人』からのギフトになるのでは? ニュース性のある駅伝や甲子園などのイベントであれば、認知度の向上にも繋がると思います。スポーツ全体は相性がよさそうですが、相撲部屋などの伝統文化に関わる方々と混ざり合うのもよいかもしれません。お互いに支援しあうきっかけになったり」

木谷さん:「駅伝のような、日本のみなさんが歓喜する大きなイベントがいいですね。あとギフティングサービスって大々的に広告を打つと押し売り感があるから、こうした催しを通してPRをしたほうがよりサービスの趣旨や魅力が広まると思います」

●「推しめし」&「パトロンごちめし」

富永さん:「“応援消費”をねらうという意味では、グループギフティング+不特定多数を組み合わせてみるのはどうでしょう。例えばアイドルや芸人さん、音楽活動、運動を頑張っている人へ向けた、ある種のパトロン活動・リアル版スーパーチャットのようなイメージです。これならデジタルで起こっていた文化をリアルに持っていけるのでハードルも低いし、そういった投げ銭的な考えかたも相性がよさそう。その場合はアイドルや芸人さん側から『二次会を“ごち”してください!』って呼びかけるのもありかな」

木谷さん:「いまは感謝やありがとうよりも、“応援”という文脈が強い時代ですしね」

富永さん:「これは既存のシステムを使えば実現可能なことですが、公演のパンフレットやポスターにQRコードを付けて『ごちになります!』って一言添えたり。発展系としては、推しの人に『定期的にごちそうできる権利』を提供するサービスがあればおもしろそう」

▶︎グルメクラスターから着火する

●既存の機能「一品ごち」の活用

木谷さん:「特定のメニューをごちれる『一品ごち』という既存のサービスも発展させられるんじゃないですか? 例えばグルメインフルエンサーの方々が『このお店でどうしても食べてほしい一皿』を不特定多数の人に紹介するとか。漠然とごちるより、グルメインフルエンサーが推したいと思う『一皿』があれば、グルメな人たちへ向けて興味喚起ができると思います。さらにお店にとっても新規顧客の開拓という部分でメリットができます」

富永さん:「漠然と『5000円分ごちそうできますよ』っていうのはハードルが高いけれど、それを『食べてほしい一品はこちらです』にすればコミュニケーションが生まれるきっかけにもなるし、ソーシャルとの相性もいい。例えば『これぞ俺の一品ごち』という企画なら、この人はなにをおすすめするんだろう? と興味のきっかけになるかも」

続いては、2つめの課題へのアンサーです!

課題2:ビューティー領域など、食事以外のジャンルにもサービスを広げていきたい

▶︎賞味期限がない「ギフト」としての展開

●「ごちめしカタログ」

「在庫を持たない、くさったりしないギフトは、ユーザーが使うタイミングで選べるというのが魅力的ですよね。タオルとか、もらって困らないものの領域も抑えたらよいのではないでしょうか。あとはウエディングギフトのように、ごちをカタログブックにして選べるようにするのはどうでしょう。『このなかから、好きなお店を選んで二次会に行ってね!』という形なら、贈られた側も利用タイミングが選べるうえ、飲食店さん側も一度に大人数の集客ができる。これならスパマッサージ券などのビューティー領域にも発展させられるし、お歳暮や内祝いなど、いままでにないシーンで使うきっかけになると思います」(富永さん)

アイデアはまだまだ尽きません。

今井:「さまざまな切り口から提案いただいて、ありがとうございます! ちなみに、懸賞との相性はよいと思いますか…?」

富永さん:「懸賞でプレゼント、テレビやラジオ番組からご馳走するという手段もありですね。例えば地方局の番組で紹介することで、ユーザーが自分の住む地域の魅力を再発見したり、地方に向けたPRにも繋がりそう。あとはTo-Be(将来像)文脈で成果指標をセットにした『ごほうびごちめし』なんかもどうでしょう。目標を達成したらごちになれる、とか」

木谷さん:「ユーザーの潜在的な欲求とサービスを、どう結びつけるかが重要ですね。後輩や推したい人とか、いろいろな案が出てきましたけれど、まずはそのなかからハネそうなところを探していくのがさらなる発展に繋がると思います」

「基本的にはいろんなシーンにおける『ありがとう』の対象・回数を増やすという視点で話をさせていただきました。これらが習慣化したときに『ごちめし』の魅力がもっとはっきりしてくると思います」(木谷さん)

今井:「これまでも思い浮かんでいたり、社内でアイデアを出し合ったりしていたものの、もやもやしていたところがあって。とてもすっきりしました」

木谷さん:「既存のサービスや強みから紐づけていって、全体の輪郭を作っていくのが実践しやすいかもしれません。お話をうかがいながら、やはり『この人にご馳走したい』『この一皿を食べてほしい』など、何かしらの感情がこもった『ごち』が、サービスの魅力を伝えるによい方法だと感じました」

富永さん:「そうですね。あとは先ほどもお話した通り、伝統や変わったカルチャーに触れるとか、催事的に盛り上がるタイミングを狙ってサービスを広めていくなど。そういったやり方をうまく活用されてみてください」

「ごちめし」の進化&発展にこうご期待!

The Breakthrough Company GOによるプロブレは、いかがでしたか?「こんな『ごち』、あったらいいな!」というものはありましたでしょうか。お二人からいただいた5つのアイデアをもとに、「ごちめし」はさらなる発展を目指します! 

<近い将来、こんな『ごち』企画が生まれるかも!?>

(1)「差し入れごちめし」…駅伝や甲子園などのイベントの際に、母校や関わりのある団体にごちれる企画

(2)「推しめし」&「パトロンごちめし」…アイドルやスポーツ選手など、推したい人にごちそうできます

(3)「これぞ俺の一品ごちめし」…グルメインフルエンサーいち押しの一皿をごち!

(4)「ごちめしカタログ」…食事に限らず、多ジャンルのごちをそろえたカタログ

(5)「ごほうびごちめし」…びずめしの応用系。目標を達成するとご褒美として所属する企業・団体からごちってもらえるサービス

大切な人への「ありがとう」は、つい恥ずかしくなって伝えるタイミングを逃してしまうことがあります。そして記念日じゃなくても、日常やちょっとしたところに「ありがとう」の場面はたくさんあるはず。「ごちめし」を通して、そんなところへの気づきを増やしたり、よりたくさんの人と人を繋いでいけたら嬉しいです。

Text:Wako Kanashiro


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